大学紹介 人間の基礎

大学紹介

About

人間の基礎

基本方針

イメージ写真
「人間の基礎」では、「人間」を学ぶことを課題とします。
本学の「人間の学び」は、特に、インドのお釈迦さま、そして浄土真宗の宗祖親鸞聖人によって明らかにされた仏教に基づく学びです。
この学びによって、お釈迦さまの誕生の言葉である「天上天下唯我独尊」(「私」は、この世の中において、代わりがきかない尊い存在である)ということに気づき、また、「御同朋御同行」と示される、共に生きていく世界を開いていくことが願いです。
そのために、「人間」を学び、「自己」を学び、「人権」を学びます。

(1)人間学

イメージ写真

「私」という存在は、誰とも代わることのできない存在です。私は人としてどのように生きるのか、私にとって本当の願いは何なのか、私にとって本当に大切なことは何なのか。私自身が生まれた意義に気づき、他の人と協働して生きる真の喜びを見つける学びが「人間学」です。
本学では、御命日勤行、感話、講話、座談などを通して人間を学びます。「人間学」は次の時間で構成されています。
①御命日勤行・大学報恩講
月1回の御命日勤行および12月の大学報恩講は、親鸞聖人の御命日を縁として、本学に関わる学生・教職員全員が集い、「本学の願い」を通して自分自身を学びます。「正信偈」をお勤めし、讃歌を唱和します。また、学生・教職員の代表が感話を行い、教員の代表が「本学の願い」をテーマに講話を行います。
②人間学座談
「座談」とは、自分の思いや体験を語り合う場のことです。相手の言葉に静かに耳を傾け受け止めるところからはじめましょう。正しいことを言う必要はありません。素直に感じたことや自らの体験に基づいたことを語り合ってください。
答え合わせをする場ではありません。それぞれが自分自身の課題(問い)をはっきりさせていく場です。語り合いの中で相手の言葉にふれて、自分自身の課題を見出す。それは、実は私一人の課題ではなく、「私たちの課題」でもあるのかもしれません。
語り合い(聞き合い)の中で、共感の場が開かれていくことが願いです。

(2)自己との出会い・社会との出会い

イメージ写真

「人間」の学びは、同時に「自己」の学びです。自己を学ぶためには、様々な人や物事との出会いが大切です。この授業は、少人数に分かれ、クラスメートとの対話を通して、人間とは何か、自己とは何かを考えていく時間です。

イメージ写真

■「感話」について
●感話とは
感話とは、設定されたテーマについて自分の体験を通して、自分自身が感じたことを、出来るだけ素直な言葉で、みんなの前で語ること。他でもない、自分自身のことを語るのです。それはもしかすると、普段は「あまり話したくない」と思っていることなのかもしれません。
●感話の目的「自己を問い、自己に出遇い、他者を見いだす」
何を語ろうかと考えるところで、自分自身のこれまでの歩みについて改めて考えさせられるということが起こります。実際に語ることによってこれまで気づいていなかったことに気づいたり、感じたりすることがあります。語った後に、語ったことについて考えさせられることもあります。聞く人は、感話する人の話と自分自身の体験を重ね合わせて自己を見つめ直すことになります。
●感話のポイント
感話は、「よい話」ではありません。また、オチが必要なお話でもありません。抽象的な話にならないように、聞いている人にその時の情景が思い浮かぶような言葉で語りかけてください。話を作るのではありません。あるがままの自分の言葉を表現し、そしてまわりの人々に受け入れてもらったという体験が大事なのです。感話は、話す人も聞く人も共に開かれていくいとなみです。
●感話の実施(御命日勤行)
感話の作成…クラス担当者と感話内容について相談、話し合ってください。実施後1 週間を目途に、タイトルをつけて感話原稿(Word 文書)を作成し、クラス担当者に提出してください。感話時間は3 分以内です。
御命日勤行当日…念珠を持参し、開会前に大谷講堂前席(ピアノ付近)に集合し、教職員より登壇の作法を聞いてください。

イメージ写真

■「人間学ノート」について
「人間学ノート」とは、卒業までのさまざまな「出遇い」を記録する大切なノートです。人間学の時間には必ず持参し、感想をレポートにしてクラス担当者に提出してください。

(3)「人権論」

イメージ写真

「人権」とは何でしょうか。言葉のうえの理解だけではなく、「人としての生き方」という視点から、私自身の生き方や現実社会の問題と向き合いながら考えていきます。人権を追い求めてきた人々の歴史に学びながら、本当の幸せは何かを考え、自他の存在の尊さに気づき、共に生きていく道を尋ねていく学びが「人権論」です。

(4)「仏教の歴史と文化」「親鸞入門Ⅰ・Ⅱ」

「仏教の歴史と文化」では隔年でインドへ出向き、ブッダ釈尊の足跡(成道の地ブッダガヤ・初転法輪の地サールナート・入滅の地クシナガラなど)をたどる中で、仏教の歴史と文化を学びます。「親鸞入門Ⅰ・Ⅱ」では、京都東本願寺の報恩講に奉仕団として参拝します。東本願寺の同朋会館に宿泊し、法要参拝・講義・座談などを行うことによって、親鸞の生涯と教えを学びます。